2006年11月22日

立つ鳥、後を濁さず? 臭い残す!

「まいったよぉ~。保護してくれるぅ。」といって、

久米島町にある車えび養殖場から、連絡があって30分

ニシキゴイ用の青いイケスに入れられて、やってきたのは・・・ニコニコ

立つ鳥、後を濁さず? 臭い残す!

美しいエメラルドグリーンの瞳と、

かぎ裂きの鋭いくちばしをした、鵜飼で有名なカワウです。

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「エェ~、久米島にカワウがいたのー。」と、言いながら養殖イケスに入れられた

カワウの鋭いくちばしに気をつけながら外に出して、まずは、翼と、足の状態を診ます。

胸の肉付きを確認すると、だいぶ痩せています。

「うちの養殖池で、浮いていて、飛び立てない様子なんで連れてきたんだけど

具合が悪くてなのか、もしくは食べすぎなのか、様子見てやってよ。」

「あいやぁー、そうだとしたら、ずいぶん高い無銭飲食鳥ですねぇー。」

「ほーんと、こまちゃうんだよ。」と、全然困った様子もなく穏やかに笑うのは、

アオサギやゴイサギ、渡りの途中のカワウたちが、養殖場に現れることを

漁業被害としてではなく、自然界の中の分け前として考えていて、

もちろん、鳥の休息地になるような場所を作らない等の細かな配慮も施しながら

割り引いた考えを持っているということです。

顔の口角の露出部の黄色い部分が三角に尖るのがウミウとされていて、

この鳥は、丸みを帯びているためカワウだと判断しています。

立つ鳥、後を濁さず? 臭い残す!

餌は、自力で食べないため、キビナゴを20匹を強制給餌で流し込みました。

吐き戻す様子がないので、その後、撲滅作戦で以前捕獲し冷凍しておいた

イズミダイ(ナイルテラピア)を一匹切り身にして、3人がかりで与えました。

テレビで見てたことのある鵜飼のウは、大きな魚を丸呑みにしていたので、

最初は、丸ごと入れようとしたのですが、口角が思ったより小さかったので、

切り身にしなければいけなかったのです。

外傷もなく糞も異臭を放つこともなかったため、しばらく餌を与えて体力の回復を図ろうと思い

翌日も、切り身のテラピアを強制給餌で大量に与えました。

先端のかぎ状に曲がったくちばしは、昨日とは比べ物にならないほど力強く

1.2回痛い思いをしましたが、元気になってくれたので、ほっとしました。

「明日には、放鳥の可能性大だね!」と期待しながら、イケスに戻して

しばらく日光浴をさせていたのです。

実は、鵜の糞は、樹木が衰弱・枯死することで有名ですが、鵜自身もすごく臭いが強く

手や服もしばらく臭いが抜けないほどです。

それで、イケスごと外に置いたまましばらく目を放した隙に、なんと、

蓋をこじ開けてびっくり!逃げ出してしまいました。

相当の力を振り絞らないとこじ開けられない蓋でしたが・・・

突然の放鳥は、実にあっさりと終わってしまい、後には大量の糞だけが残されましたうわーん

もう、養殖池には戻らないで、おいしいテラピアとブルーギル(外来魚)をたくさん食べてね!

う~語がわかれば、そういって協力を求めたかったのですが・・・ちょっぴり残念です。おすまし



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この記事へのコメント
ほんと
久米島
なんでもアリですね〜…
今度はいつ行けるかなぁ…
Posted by えふ☆ at 2006年11月22日 23:32
鵜は飼育して慣れると、人の膝を枕に居眠りするようなお方らしいですね。
 「本当か?」と思ってしまうような話ですが、中西悟堂の著作だったと思うので、きっとそうなのでせう。
 因みに、「鵜飼」に用いるのは、カワウでなくウミウのみと思います(何故かは知らないのですが)。
 宮内省の許可でしたか、岩手・宮古あたりの断崖で捕獲して、調教して・・だったと思います。こちらに慣れてくると、心が通じ、教えを守ってくれて・・と鵜匠さんだったかのおはなしを読んだ(聞いた?)ことがあります。
Posted by 川逸 at 2006年11月23日 00:34
えふさん、川逸さん、コメントありがとうございます。

えふさん、たしかに、グリーンイグアナやカワウやエミュウには、
普通なかなかお目にかかれないものですよね。
私も、びっくりです。
今度、久米島に来られる際は、ぜひ、ホタル館まで足を伸ばしてくださいね。
スタッフは、首を長くして待っています。

川逸さん、「鵜飼」の鵜が、ウミウを用いているというのは、獣医師の長嶺先生からも、教えていただいていましたが、その鵜飼は有名な長良川での鵜が
ウミウを用いており、他の鵜飼では、カワウもウミウもどちらも使われるという
ことを調べて、表現しました。
けれど、現在、長良川以外で鵜飼が行なわれているかどうかまでは、
わからないので、もしかしたら鵜飼の鵜は、現在、ウミウだけになっているのかもしれませんネ。
ご指摘、ありがとうございました。
Posted by satou-n at 2006年11月23日 11:35
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