2008年05月29日

イルカのレスキュー、無事終了!

前日のシワハイルカのストランディングは、

儀間漁港内に迷い込んでいるという状況でしたが、

一夜明けた、今日は、早朝6時から、消防所長や職員が、港へ出かけ

漁港内にイルカの姿が見当たらないことを確認してくださったことで、

明け方に自力で沖へ、出て行けたのだろうと、ホッと胸をなでおろし

午前8時に、救助メンバーは、解散したそうです。

イルカのレスキュー、無事終了!

しかし、事態は、そう甘くはなく、港近くの島人から、

「浜辺で、昨日のイルカが打ち上げられている。」と再び、情報がありました。

さかなネイチャーオキナワ『2006年イルカのストランディング』についての記事

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環境保全課の職員が駆けつけると、確かに昨日のシワハイルカが、

儀間河口の砂浜に座礁しています。

満潮時に、漁港からは出た後、リーフ内の流れに乗って儀間川の河口まで行き、

再び干潮になり、外洋に出ることが出来ず、干潟に取り残されたようなのです。

尾びれや背びれには、砂や礫でこすったためか、血がにじんでいました。

それでも、跳ねだす元気があり、急げば、無事に海に帰すことが出来ると判断した彼は、

急いで、建設課や農林水産課、消防署、そして私に連絡を取ってくれました。

イルカのレスキュー、無事終了!

現場に駆けつけるまで、保全課の方が、行ってくれた

イルカの体を水で湿らせる緊急処置も、イルカの生存率をぐんと上げたといえます。

一方、連絡をもらった私は、美ら海水族館の東さんに電話して、

今度は、座礁したイルカの救助法を指示してもらうことにしました。

イルカのレスキュー、無事終了!

そのうちに消防のメンバーと、前回も銭田漁港で、イルカを沖まで泳いで

誘導して助けてくれたダイバーのS君が、特派員の連絡で駆けつけてくれました。

彼が持参してくれた軽いシーカヤックにイルカを乗せて、船の停泊している港まで

海路を利用して運び、儀間の漁民組合長の船で、沖まで搬送するという流れで

イルカを救助することが決まり、

イルカのレスキュー、無事終了!

イルカのレスキュー、無事終了!

イルカのレスキュー、無事終了!

初めてとは思えない見事な連携で、

私達は、沖に向かう船に乗り込んだのでした。

イルカのレスキュー、無事終了!

その間も、美ら海水族館の東さんに携帯で連絡を取る私に、

S君は、噴気孔が、開いてから閉じて再び開くまでの時間で、呼吸の間隔を測り

報告してくれます。

水深30メートルの外洋を目指す船は、大きく揺れて、少しでも立ち上がれば、

私たちも海に放り出されそうです。

最初の波を受けて、イルカを乗せて船の横に付けたシーカヤックが、ひっくり返ったときは、

一同、大慌てでしたが、しっかりと握っていたロープのおかげで、

イルカが、滑り落ちることはありませんでした。

イルカのレスキュー、無事終了!

気を取り直して、再びロープを強く張りなおし、イルカを乗せた

シーカヤックを、3人がかりで押さえながら、ゆっくりと沖へ、沖へ、船は走ります。

イルカのレスキュー、無事終了!

船に乗り込んだのは、行政の職員4人と、特派員のMさん、ダイバーのS君、

船長と娘さん、そして私を合わせた9名でしたが、

波を受ける船のバランスを取るために、私は、イルカの近くにゆくことが出来ず、

傷ついたイルカのことがとても気がかりでしたが、

どんなときにも、声を荒げることなく、イルカを落ち着かせるために、

優しく声をかけ続けていS君を頼りに、放流できる時を、じっと待つことが出来ました。

イルカのレスキュー、無事終了!

そして、船に乗り込んでから、約20分後、

いよいよ、ロープを外して海の中にイルカを放しました。

それは、素晴らしい一瞬の出来事でした。

イルカのレスキュー、無事終了!

シワハイルカは、それまで、ホールドしていたロープやシートの緩みを感じて

まるで、青い水の中に解けるように姿を消したのです。

見失ったイルカの姿を、消防所長の鋭いまなざしは、直ぐに見つけ

「あっち、あっち、元気だぞ!」と、叫びます。

その方向を、全員で確認し、一瞬、シワハイルカの背びれが見えて、

私達の何人かに歓声があがりました。

イルカのレスキュー、無事終了!

「やったー!、大成功。」「お疲れ、お疲れ、本当によかったぁー!」

なんとか、無事に泳ぐシワハイルカの姿は、この先の過酷さに勝る

海の生きものとしての、あるべき確かさで、私たちの即席レスキュー隊の心を、

港へ帰る、船のスピードのように、軽やかで、晴れやかにしてくれました。

こうした『生きもの達を助ける活動への想い』と共に

前日から、このイルカを、助けたいと願っていた、多くの方々にもこの喜びを分かち合い、

そのために、協力して下さった皆さんに、心からお礼を述べたいと想います。

『アニマルレスキューから見えてくること。』

シハワイルカのストランディング

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この記事へのコメント
お疲れさまでした。
実況中継みたい、写真もよく撮れましたね。
Posted by KAORU at 2008年05月30日 00:10
助けれてよかったですね うん!( ^-^ )
きっと、久米島には浦島太郎の亀さんじゃないですが、いいこと
いっぱいもってきてきれますよ。きっと!
Posted by 明後日のジョー at 2008年05月30日 12:46
satou さん、S さん、みなさま、本当におつかれさまでした。
何度も繰り返して拝読しました。見事な連携でしたね!
救助に成功された結果を読んで、とっても嬉しかったです。

2年前のマダライルカ、ハナゴンドウの件は今でもよく思い出します。
きっと、多くの人たち、子供たちに satou さんたちの自然に対する気持ちが伝わったはずですよ!
Posted by 元 島人 at 2008年05月31日 13:34
KAORU さん、コメントありがとうございました。

写真は、私達にもしもの事が無いように、見守り続け、対応できるように
備えてくれる、守護神のおかげなんですよ♪

明後日のジョー さん、コメントをありがとうございます。

そうですね、この島は、本当に昔から、自然環境に恵まれた島だったと思います。これからも、その恩恵に、感謝しながら、多くの方々が、暮らしていけることを願っています。

元 島人さん、コメントをありがとうございます。

2年前のレスキューを、上回る今回の状況に、私自身、本当に嬉しく思っています。
元 島人さんのおっしゃって下さるように、自然を、搾取する対象としてだけでなく、共に生きる大切な家族のように、愛しみ感謝して生きてゆける
ことを、これからも、多くの人々と、共有していきたいと想います。
Posted by satou-n at 2008年05月31日 14:22
追伸、元 島人さんへ、
2年前の銭田漁港での イルカを見守る作業、本当にお疲れ様でした。
何時の日か、きっと、久米島ホタル館に遊びに来てください。
Posted by satou-nsatou-n at 2008年05月31日 22:16
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