2009年12月23日
夜の森のアカガエルとアオガエル
夜の森を探索すると、いました、いました、
凍るようにつめたい川の水の中で、漂うリュウキュウアカガエルの雄は、自ら鳴きながら
止め処なく流れる川の音を、BGMに、やがて現れるはずの雌を、ひたすら待っている様です。
夜の闇と、この寒さが、捕食者に狙われるリスクを少なくすることを見越した彼らは
この時を、繁殖期に選んだのです。
リュウキュウアカガエルは、沖縄本島北部でも、生息環境が狭まり、
レッドリストの準絶滅危惧種とされています。
この島でも森の一部に生息するカエルですが、極めて限られた河川源流域だけで繁殖します。
その場所から少し下ると、今度は、大きなオオウナギが、狭い岩の隙間を、這い上がりながら
獲物を探す為に、ゆらりと大きく水面を揺らしています。
きっと、大好物のクメジマミナミサワガニやコンジンテナガエビを、探しているのでしょう。
久米島に冬が訪れると、冬の澄んで明るい日差しに良く映える、
山茶花の花が、満開になって、濃い緑の森を、清楚に着飾ってくれます。
その薄く柔らかな花びらが、散り落ちると、今度は、コバンモチの葉っぱの紅葉や
カクレミノの葉っぱの黄葉と交わりながら、
水辺の生きもの達の、おいしくって、美しい食料になります。
リュウキュウアカガエルと、同じ理由で、この季節を選択した
オキナワアオガエルの繁殖は、厳寒期の冬中も続きます。
生きもの達は、太陽の光のあふれる時間と、夜の暗い時間を、上手に譲り合いながら
多次元的に生きる事で、この小さな島を生き抜いてきました。
小さな島では、大きな生きものの種類数が、増える事は、できない為、
毎年、目にする植物や生きもの達も、代わり映えのない
同じ事の繰り返しのように感じるかもしれません。
春、夏、秋、冬と、日本の四季のように、目に見える季節の変化を、
感じる事は難しいかもしれませんが、どんな国のどんな地域でも、
生きもの達は、とても微妙な気温の変化や
雨や風を感じる、命そのもので、私達に、季節の訪れを教えてくれています。
この島の自然環境の移り変わりを、
”いつもと、同じ、変わらない”=”退屈で、つまらない”と、感じることは、とても危険です。
もし、冬に咲いていたはずの山茶花の花が、咲かなくなったら・・・・。
うるさいと感じたカエルの鳴き声が、聞こえなくなったら・・・。
空を飛ぶ、鳥の姿が、見えなくなったら・・・。
当たり前だと想っていたものを失った時の喪失感は、
想像以上の罪悪感をもたらす事を、常に心しておかなくてはいけません。
私たちの小さな南の島に訪れる、折込まれた自然の生きもの達の姿を、
目にする事のできる奇跡に近い幸運に、私は、心から感謝しています。
そして、いつでも生きもの達からのメッセージに耳を澄まし、
その声を、届けていきたいと想っているのです。
↑できるだけ多くの人に読んでいただこうとエントリーしています。
クリックの応援、ありがとうございます!
凍るようにつめたい川の水の中で、漂うリュウキュウアカガエルの雄は、自ら鳴きながら
止め処なく流れる川の音を、BGMに、やがて現れるはずの雌を、ひたすら待っている様です。
夜の闇と、この寒さが、捕食者に狙われるリスクを少なくすることを見越した彼らは
この時を、繁殖期に選んだのです。
リュウキュウアカガエルは、沖縄本島北部でも、生息環境が狭まり、
レッドリストの準絶滅危惧種とされています。
この島でも森の一部に生息するカエルですが、極めて限られた河川源流域だけで繁殖します。
その場所から少し下ると、今度は、大きなオオウナギが、狭い岩の隙間を、這い上がりながら
獲物を探す為に、ゆらりと大きく水面を揺らしています。
きっと、大好物のクメジマミナミサワガニやコンジンテナガエビを、探しているのでしょう。
久米島に冬が訪れると、冬の澄んで明るい日差しに良く映える、
山茶花の花が、満開になって、濃い緑の森を、清楚に着飾ってくれます。
その薄く柔らかな花びらが、散り落ちると、今度は、コバンモチの葉っぱの紅葉や
カクレミノの葉っぱの黄葉と交わりながら、
水辺の生きもの達の、おいしくって、美しい食料になります。
リュウキュウアカガエルと、同じ理由で、この季節を選択した
オキナワアオガエルの繁殖は、厳寒期の冬中も続きます。
生きもの達は、太陽の光のあふれる時間と、夜の暗い時間を、上手に譲り合いながら
多次元的に生きる事で、この小さな島を生き抜いてきました。
小さな島では、大きな生きものの種類数が、増える事は、できない為、
毎年、目にする植物や生きもの達も、代わり映えのない
同じ事の繰り返しのように感じるかもしれません。
春、夏、秋、冬と、日本の四季のように、目に見える季節の変化を、
感じる事は難しいかもしれませんが、どんな国のどんな地域でも、
生きもの達は、とても微妙な気温の変化や
雨や風を感じる、命そのもので、私達に、季節の訪れを教えてくれています。
この島の自然環境の移り変わりを、
”いつもと、同じ、変わらない”=”退屈で、つまらない”と、感じることは、とても危険です。
もし、冬に咲いていたはずの山茶花の花が、咲かなくなったら・・・・。
うるさいと感じたカエルの鳴き声が、聞こえなくなったら・・・。
空を飛ぶ、鳥の姿が、見えなくなったら・・・。
当たり前だと想っていたものを失った時の喪失感は、
想像以上の罪悪感をもたらす事を、常に心しておかなくてはいけません。
私たちの小さな南の島に訪れる、折込まれた自然の生きもの達の姿を、
目にする事のできる奇跡に近い幸運に、私は、心から感謝しています。
そして、いつでも生きもの達からのメッセージに耳を澄まし、
その声を、届けていきたいと想っているのです。
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Posted by satou-n at 01:12│Comments(0)
│ホタルとつながる生きもの達
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