2008年07月13日

ミミズを食べるヘビ・リュウキュウアオヘビ

「家の網戸とガラス戸の隙間に、ヘビがいて、

何とか捕まえたんですけど、どうしたらいいですか?」と、

ホタル館に連絡があり、持ってきていただいたのは、リュウキュウアオヘビの成体。

無毒で、おとなしい、個人的には、一番好きなヘビです。

トカラ列島の宝島、小宝島から奄美諸島や沖縄諸島にかけて生息しています。

捕獲してくださったのは、久米島に移り住んで10年以上になるというご夫婦で、

こんな事は、初めてだと驚いていました!

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ミミズを食べるヘビ・リュウキュウアオヘビ

どういう状況で、そのヘビが、住宅に出現したのかを、聞いてみると

どうやら、家の周囲にある畑の持ち主が、農薬を撒き始めたために、

逃げ場を求めて、その方のお家に逃げ込んできたのかもしれないということでした。

お腹の横に、捕獲の際に付いた小さな傷がありましたが、とても元気そうです。

このリュウキュウアオヘビは、至っておとなしく、人を見れば直ぐに逃げてしまうようなヘビですが、

この島では、アカマタやガラスヒバァに次いで、野外でハブに間違われ、

道路で、轢き殺される確率の高いヘビです。

ミミズを食べるヘビ・リュウキュウアオヘビ
   アカマタ 奄美諸島、沖縄諸島の固有種

久米島は、山の奥まで、サトウキビを搬出するための農道が、

アスファルト道路として整備されているため、その道を徘徊したり、

横断する生きもの達は、否応なしに交通事故に遭遇する可能性が高まります。

その被害にあう生きものの中で、結構目にするのが、ヘビ類です。

爬虫類のヘビは、大抵の人にとっては、苦手な存在ですが、

沖縄の人々にとっては、咬まれたら死に至るほどの強力な毒をもっている

ハブの存在が、必要以上の敵愾心や嫌悪感を抱かせているためか、

道でヘビを見かけたときには、ハブ以外のヘビ類を区別することや、

躊躇することもなく、ほとんどの人が、条件反射?で轢いてしまうそうです。

ミミズを食べるヘビ・リュウキュウアオヘビ
リュウキュウアオヘビに姿が少し似ている、久米島型のハブ。

久米島で暮らすようになってから

午前中の山道や農道などで、リュウキュウアオヘビを見かける機会が増えました。

彼らは、餌のミミズを求めて、道に出てきたり、側溝をあさったりと忙しげです。

時々、飛び出してきた美しい緑色のヘビと、凄く接近した出会いをしたときに、

ついつい、「やぁ、元気!」と、声をかけてしまいます。

すると、大きな人間に驚いたアオヘビは、当然、一目散に草むらへと逃げてゆきますが、

私は、その後姿に、この島の、僅かに残された自然が、垣間見える気がして、

嬉しいような切ないような、複雑な気持ちで、その場に佇んでしまうのです。


ミミズを食べるヘビ・リュウキュウアオヘビ

大抵の人は、こうした自然の生きものを、あまり見慣れていないため、

自分たちの日常での情報としては、あまり必要でない事柄として処理しています。

めったに出会うことのない蛇の仲間を、いちいち区別することなどしなくても、

危険なハブとして、決めつけてしまうことの方が安全だと、脳は判断してしまうようです。

何となく、雰囲気だけで、情報を処理していることの方が多いため、

その方が賢く、簡単で、楽に物事の善し悪しを判断できる生活を長く送っているからでしょう。

食べられる野草やキノコ、死に至る危険性のある、それらのそっくりの野草やキノコなど、

現代の生活では、その情報をしっかりと身につけるメリットは、ほとんど必要と、しなくなりました。

ミミズを食べるヘビ・リュウキュウアオヘビ
  リュウキュウアオヘビの幼蛇

昔、沖縄各地でヘビの方言が様々にあったのは、

人が、そうした自然環境を生き抜くために必要な知識だったはずです。

でも、もう、蛇を一つ一つ区別をする時代は、終わってしまったのかもしれません。

しかし、現在、必要ではないと処理していた自然に関する、もろもろの情報や事柄は、

崩れかけている地球環境を救う切欠や、大きなヒントになることが、解りはじめています。

ヘビの生きざまやその多様性が、私たちの生活や地球環境の維持にとっても

大切な存在であることが、昔とは違った形で、必要なものとして知られていくことになるでしょう。

ミミズを食べるヘビ・リュウキュウアオヘビ

そうした認識の変換を、誠実に受け止め、まだまだ大丈夫だという意識よりも

今ならまだ、間に合うかもしれないという謙虚な姿勢に立ち返ることが出来るように

久米島ホタル館では、この島の多様な生きもの達を飼養しながら

その生態について解説し、昔の人々と自然の関わりから見えてくる

自然の大切さを、島で暮らす人々にも伝えることが出来るようにがけているのです。

ミミズを食べるヘビ・リュウキュウアオヘビ

そして、多くの人々が、一旦貼り付けてそのままにしていた

自然の生きものに対する漠然とした、実は非常に曖昧で、不適切なレッテルを

実際に、生きものを見たり触れたりしながら、自然への正しい知識や認識を得ることで

自分達が貼り付けていた安易なレッテルの事実に、気づいてもらいたいと願っているのです。

ホタル館の裏庭の一部では、生ゴミを鋤き込んでいるため、ミミズが沢山増えています。

ミミズを食べるヘビ・リュウキュウアオヘビ

スコップでそのミミズをすくって、アオヘビのアクアリュームに入れた途端、

アオヘビは、すばやくミミズを食べました。

毒をもっているわけでもなく、直ぐに咬み付く気性を持っているわけでもないこのアオヘビは、

ヘビの姿をしているというだけで、殺されてしまいます。

その大きな偏見に、出来るだけ早く、、多くの人が気づいてくれるように、

久米島ホタル館では、しばらくの間、

土の中に頭を突っ込んで、ミミズを食べるアオヘビの姿も、披露しています。

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この記事へのコメント
ハジメマシテ*^^*

昨日アパートの駐車場でヘビを見つけたので
なんていうヘビか検索していてここにたどりつきました

ひょっとして、琉球青ヘビなのかな?
私のブログにヘビの写真を載せているので、
良かったら 時間がある時にでも見てもらえませんか?

5月3日の記事ですm(_ _)m
Posted by いちごチャンいちごチャン at 2009年05月03日 07:01
いちごチャンさん、コメントありがとうございました。

いちごちゃんさんのブログを拝見して、私もリュウキュウアオヘビだと思います。お家のお庭で、ヘビやトカゲを目撃できるのは、ある意味、ラッキーな事なのではないかと思います。
これからも、お子様達との時間を楽しく過ごされてくださいね。
Posted by satou-n at 2009年05月10日 16:44
初めまして、BJ.ジローと申します。


ヘビの記事を見つけまして、お邪魔させて頂きました。
今後とも宜しくお願い致します。


ワタクシは、趣味の1つとして爬虫類を飼育しています…もちろんヘビも飼育してますよ。沖縄のヘビの1種である、アカマタも飼育してます。
狂暴な性格のヘビですね。
実は先日も、エサやりの最中に咬まれてしまいまして…ちょっとした事で、攻撃態勢をとってくるヘビですね。
Posted by BJ.ジロー at 2009年05月11日 19:07
やっぱり!リュウキュウアオヘビなんですね
SATOU-Nさん確認していただいてありがとうございます。
おとなしくて毒のないヘビと分かって安心しました*^^*

アカマターがいる土地はハブがいないと聞きますが、
リュウキュウアオヘビがいる土地は・・・とかもありますか?
毎年、ヘビ目撃情報が数回あるので
その都度ハブじゃないかと不安になります。
Posted by いちごチャンいちごチャン at 2009年05月12日 23:55
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