2007年03月01日

海を渡る鳥と蝶

ミーニシ(北風)を、雄雄しい翼に受けて渡ってきた猛禽類のサシバが、

”ツッ・ピィー、ツッ・ピィー”という特有の鳴き声を発し、

山林やサトウキビ畑を眺めながら、電信柱や木の上で翼を休めています。

海を渡る鳥と蝶

早春の春一番の風、その後幾たびも吹く南風の品定めをしながら、例年よりも早く

2月中旬頃から、今度は南方から飛来するサシバがたくさん見られるようになりました。

今日で3月、いよいよ本格的なサシバの北上が始まっています。

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春特有の不安定な気候、まるで日替わりで天気が変わっていくような日々、

あと少しでクメジマボタルの幼虫の上陸がはじまる季節の移ろい、昨日と違い、

今日の風の強さが、待ちに待った上昇気流として、島のあちらこちらに湧き上がっているのか、

いくつものサシバが、喜ぶようにくるくると旋回しながら上昇流に身を任せ、

高い空へと舞い上がり、北に向かって飛び立ちます。

その逞しい猛禽類に従うように、小さな蝶々のアサギマダラが、同じように

海を越えて飛んでゆきます。

もちろん、サシバのようにドラマチックに舞い上がる姿を見せながら、

感動を与える旅立ちの姿として、私達に見せてくれるわけではないのですが、

旅立つサシバを眺めながら、蝶々があんなに高くまで飛んでいる・・・!!と

きっと、私もそのような姿を想像しながら、サシバや旅鳥(夏鳥)と一緒に飛んでゆく姿を

軟らかい太陽の光を受けたまぶたの裏側に映しています。

海を渡る鳥と蝶

これまでに何度も聞いているのですが、

雨や風にさらされるだけでも壊れてしまいそうな華奢な翅とその身体の何処に、

そんな力があるのかと、毎年、春の旅立ちには不思議な想いを抱かせます。

時に海に降りてしまい、波間を漂うことになったとしても、波間からふっと飛び立つこともあるという。

漁師の間で伝説として語り継がれてもおかしくないような、神秘な蝶々の渡る姿。

鳥も蝶も、海を渡るときには、地球を巡る風を利用して、上昇気流に身を任せたり

驚異的な筋肉の力を駆使しながら、目指す場所へと移動してゆくといいます。

広い海に出て、優れた感覚能力をフルに発揮して、洋上の小島を探し出し、

次の世代も同様に、再び渡りを繰り返すのです。

海を渡る鳥と蝶

その凄さに多くの方々が魅了され、謎を解き明かすためにと、

アサギマダラのマーキングという手法に、一般の人が参加することで、

渡りのルートを始めとする様々な生態の解明に、広がりが出て大きな成果を上げています。

この島で暮らすようになってから、日を追い、月を数えるその都度に、

私達人間が、沢山の植物や生きもの達に囲まれて生きていること、

生き残り続けるために、その生きもの達が身につけてきた優れた能力を実感できる毎日に、

改めて感動を覚えています。

海を渡る鳥と蝶

不思議の世界に足を踏み入れることの楽しさからは、

日常、気にもしなかった天候や気温、大気や海流の流れなどの僅かな変化も

関係の無いように思えていた自然とのつながり同様、

私達の暮らしや経済、教育、医療にまで関わりがあることも

そして、その関わりから、新たな発見や認識、仕組みや理由の解明へと繋がっていく流れを

良く知ることで、想像力や私達の生き方に至るまで強く影響を受けていることに

気づくようになりました。

自然の世界で生きている沢山の生きもの達は、人間のために生きているわけではありません。

その存在は、気に入られようと、気に入られまいと、現実としてそこに在るだけなのです。

海を渡る鳥と蝶海を渡る鳥と蝶

できれば、自然と共に長く一緒にそこにあり続けることができるように、

私達は私達なりの努力を確実に謙虚に続けてゆきたいと思っています。

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