2006年12月10日

雨の日への期待!

「お母さん、来て!、外が、黄色いよ!キラキラ 。」

「うわぁー、ほんとだぁ、なんだか違う世界みたい!」

雨の降り出す予感の朝、太陽の光が届く距離と、水分を含んだ雲で

ひと時の、きいろがかった世界を作り出しています。

けれど、たまりかねたような空からは、すぐに激しい雨タラ~が落ちてきて

数時間のうちに、久米島の川は赤い濁流となって海へと広がってゆきましたがーん

雨の日への期待!

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雨は、なくてはならない自然現象です。

雨が大地を潤し、すべての生命の源となって、循環してゆくのです。

雨が降らなければ、私たちは、生きてゆくことができません。

透明な殻が、体のきれいな緑色を映したアオミオカタニシも、

雨を受けた樹木の上をすべるように歩いています。

梢を渡る鳥たちも、雨に打たれながらも、透き通る声を交わしながら飛び交います。

建物の中から、そんな生き物たちの姿を見ていると

自然の生き物たちの中では、雨が降るという現象が、当然なのだということを、改めて感じます。

雨の日への期待!
 アオミオカタニシ

赤土監視員の私は、雨が降って、川や海に赤土の流出が見られた場合、

赤土対策を織り込まれた事業現場の不備がないかを、調べるため事業現場に出向きます。

もちろん、農地の場合でも耕作状況などを確認して県に報告しています筆

雨の日への期待!

現在、沖縄の自然環境は、信じられないくらいの速さで、崩壊していますムキー

それは、沖縄だけでなく日本でも、世界でも行なわれていて、それが今も、続いています。

本当に多くの人々が、地球の未来を憂い示唆していますが、

現在の経済優先の社会情勢では、『自然環境を守らなければならない!』ということの

本質を理解し、浸透するための時計は、

現状の深刻さをよそに、まだゆっくりとしか動いていません。

それでも私は、多くの人々に、環境を大切にする気持ちが無いとは絶対に思っていませんおすまし

ただ、それを学び、身につけることができた、かつての暮らしが

目先の経済優先の方向性に囚われ始めたことで、自然環境への価値観の喪失を生み出し

現状に対する無関心を装っているだけだと思うのです。

けれども、人は、鈍感になろうとして、なれるものではありませんおすまし

だから、心が壊れてしまうギザギザほどの病にまで、侵されるのだと思います。

「ほんとはねぇ、そうしなくちゃねぇ・・・。」という言葉の奥底には、うわべだけではない

鈍感になりきれない真実を、隠していることもあると思っています。

赤土の流出は、表土の崩壊で、地力をなくし、耕作地だけでなく、自然環境も破壊します。

しかも、農薬や除草剤、肥料も大量に含まれているため川や海を汚染します。

雨の日への期待!

島で暮らす人は、それを知っていて、どうすることもできない事だと言いますが、

監視員としての私の役目は、それらを責めることも、代わりに行なうこともなく

その現状から、自然環境を守り、人の暮らしを守るために、どうすればいいのかと

ひたすら警鐘sosを鳴らし続けることしかできません。

それでも、その鐘は、この島で、ほとんど機能していなかった事業現場での赤土流出を

防止するために作られた法律の規制を最近になってようやく適応させ、

土嚢を積み、ブルーシートをかけて、赤土の流出を防ぐための現場対策をとることを

当然とすることにつながりました。OK

赤土対策で自然環境を守ることが、現場での仕事に対する誇りと、

その行いに対する多くの人や生きもの達からの感謝を生み出し

そして、その無形の価値が、私達一人一人の生きる喜びになることができれば

監視員制度としての機能が、無事に果たされることになると考えています。

雨の日への期待!

環境の保全・保護が当然と、皆が声に出して語れる地域や時代こそ、

今の、自然環境や人の心を崩壊させてしまう、経済最優先の社会状況を

変える力僕ボクサーになると考えています。

今はまだ、カタツムリのようにゆっくりで、目立たない歩みかもしれませんが、

それでもしっかりと前に向かって歩いていることを

雨雲の隙間から差し込む太陽のやさしい光を受けるように、励まされていますハート

雨の日は、大変だけど、がんばりましょう僕ボクサー

ホタルが飛び交い、珊瑚さんご礁のよみがえるその日まで・・・。

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この記事へのコメント
 監視員のお仕事ご苦労様です。初めてコメントさせて戴きます。
 赤土の流出の原因は、やはり、開発でしょうか。上から3番目の写真はなんかの開発現場に見えますが、・・地元の人が(雇用のことは別として)本当に必要だと思っている開発ですか?
 4番目の河口付近の赤土は酷いですね。現在、中国をはじめ、世界中でこういう現象が見られるのでしょうね。
 赤土が流出して大変ですが、一番上の写真を見ていいなと感じたことは、小川ですけれど、河畔林で、川がコンクリートで囲われていないことです。これは生態系にとって非常に大切なことですね。勿論蛍のためにも・・。
 赤土の流出を防ぐためとか云う理由で砂防ダム工事など始めたら、こんな小さな小川でも、先ず、ブルドーザーが入る道を作るところから始めて大変な自然破壊になりますから、反対してくださいね。
 今では貴重になってきた河畔林もしっかり守りたいですね。
Posted by 雑草Z at 2006年12月10日 19:58
雑草Zさん、コメントありがとうございます。

お察しの通り、上から3番めの写真は、牧草地の事業です。
久米島では、現在、サトウキビからの農地転換策として、子牛を育てるための牧草地へと急激に山を切り開いています。
数年前までは、開発公社による事業行為にも見られた状況でしたが、今では、個人によってのみ、このような谷落としをしています。

よくあるような、大きな箱物作りではなく地元での農業に対する土地の開発事業のため、県も町でも、反対よりも推奨の方が大きく作用しています。

4番目の河口域は、川から海へとつながる場所です。
この情景は、どんな人が見ても辛いものです。

さて、いいなと思ってくださった最初の小川は、ホタル館を流れる川です。
この川は、雑草Zさんも気づかれたように、ホタルの会で石積みをして、ホタルの成育できるように治水し、サガリバナを植栽して自然浄化を促進させ、
一角では、12年ぶりにホタルを呼び戻すことができた川です。

現状は、今でもこうして赤土が流れています。
少しでも、多くの人々の目にふれることが、この島の現状を変える意識を
呼び起こしてくれることに、つながってほしいと願っています。

この状況を変えることが出来るのは、何よりも地元の人々なのですから。
Posted by satou-n at 2006年12月11日 14:05
赤い川の写真を見てると悲しくなりますね。

私の住む島も大雨になると海が同じような色になります。

一度、壊れてしまった自然
元に戻すなんて難しい事なんですから
早く、何とかと思うのですが、何も出来ない現実が悔しいです。
Posted by 桜花 at 2006年12月12日 11:26
桜花さん、本当に悲しい気持ちにさせてしまってごめんなさい。

私達は、自分達の存在を、否定するような場面に遭遇した時に、辛く悲しい気持ちになります。そして、関わった人々に苦痛を与えてしまいます。

けれども、隠す事が、解決ではないことを、この時代になってようやく掴みかけてきたように思います。

現状の苦しみや悲しみから目をそらさず、解決のために考え協力しあうことだけが、今まで積み重ねてきたことへ報いることであり、この先の未来を変える力にもなります。

桜花さん、大丈夫、何もできないわけではありません。

以前おっしゃっていたように、身近なことをあきらめず
続けていくことでいいのです。

環境問題を解決できるのは、一人一人の力です。

その積み重ねが、必ず大きなうねりとなって、
多くの問題への解決にむかって動き出します。

そして、いつか、この赤土の川や海を無くす力になると、信じています。
Posted by satou-n at 2006年12月12日 12:26
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