2006年10月06日

ゆるやかな場所

おすまし賑やかに子ども達ニコが、川遊びを終えた日の午後

ホタルの会では、沖縄県のちゅら島助成金によって購入した

ブーゲンビレアサクラを一部鉢植えにして、ホタル館施設内に置きました。ニコニコ

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植栽用に購入した植物は、梱包料、輸送料とも購入先の好意で負担していただけたため、

予算を十分に活用することができました。本当にありがとうございました。

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人工環境で作られた施設を、できるだけ自然環境へ適応させるために必要なアイテムとして

周辺の崩壊した崖地に、在来の広葉樹(オキナワジイやガジュマルなど)を植え付け、

生きものたちの生息環境を増やしていきます。ふたば

雑草の生えやすい日向では、成長の早いアカメガシワやオオバギ、ショウロウクサギなどを育て、

ギンネムやモクマオウなどの帰化植物は取り除いてゆき、樹木を大きく育てます。

そして、自然環境から人工環境へと向かう、ゆるやかなバッファーゾーンでは、

徹底して管理することで繁茂を抑えつつ、排除することが難しい帰化植物を適度に利用します。

昆虫の吸蜜植物として活用できるアマリカハマグルマやタチアワユキセンダングサなどと共に

人が見て楽しむことができる美しい花サクラや食草、食樹などを配置してゆきます。

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人が利用する空間の比重的バランスを自然環境の中に上手に配置しながら、

必要な箇所には、徹底的に手を入れ管理し、そうでない場所では、ゆるやかに

より多くの生きものを呼び込むためのアイテムを整えて調整していきます。

本来あるべき自然環境との共生を図ってゆく方法で、昔から試され済みの里山管理の手法を

ホタル館を取り巻く自然環境の多様性を増すためにうまく活用します。

多少試行錯誤的手法ではあっても、より充実した自然環境の育成と保全を目標に、

ホタルの里を作って行こうと考えています。

ゆるやかな場所

以前、インキュベーションを久米島で推し進めている方から、

環境保全を訴えるなら晴れソーラーシステムや電気自動車車などのエコカーの普及に

力を入れるべきだと言われたことがありますが、

都会と田舎では、環境の抱える問題の優先順位が異なるという

重要な認識の視点のズレにも早く気がついていただけると良いなあと思っています。

ヒートアイランドで、実際に放射熱の激しい都会では、

車の運行やクーラーの温度は特に重視されなければいけませんが、

高層ビルや密接した住宅地のないこの島では、都会ほどの影響はありません。

海風や緑陰効果が、存分に利用できる環境にあり、朝夕の涼しさも格別です。

二酸化炭素や排気ガスの問題も、車の数や交通量、運行距離などが、

都会に比べ遙かに少ない島であるため、差し迫った緊急性はありません。

もちろん、地球環境は繋がっていますから、

それを理由にやらなくても良いとは絶対に考えてはいません。

むしろ、ハイオクに変えることや、燃費の良い車種、バイク、自転車、徒歩など

状況に応じて、適時燃料の使用量を減らすことなどでも十分、

有効な効果が現れるはずですし、それが可能な環境でもあります。

もちろん、化石燃料に頼らない、エネルギーシステムに変更できるならそれはとても良いことです。

しかし、環境改善のために、今島でいちばん重要な課題は、

島の現存資源である森や自然河川、自然海岸、さんご礁などの劣化と減少です。

人工環境に置き換えていくことで、島の存続基盤の脆弱性を急激に増してきています。

森林を大規模に伐採し続け(島では25%しか残されていない)、代わって

農用地を広げ続けてきた(40%を超える)という現象だけ見ても、その計画性が問われます。

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赤土や農薬、肥料の流出がこのまま続くと、水資源の減少に加え、

汚濁・汚染という環境への負荷を子孫に引き継がせる問題も出てきます。

自然海浜の人工護岸化も大きな環境の負荷をもたらしています。

そして、生活や畜産、産業排水も、早急に解決しなければならない課題になっています。

海浜に流れ着いたゴミだけでなく、不法投棄ゴミについても最優先に解決することが、

ダイオキシンや環境ホルモン、重金属汚染などの心配もあって、早急に取り組む必要があります。

このように、環境問題は、

必ずそれぞれの場所で、それぞれの優先順位をともなって起きています。

その緊急性から逃げるように、免罪符のような感覚で環境問題を捕らえることは、

前進しているように見えて、本質の解決にはならず

多くの犠牲を強いることにもなりかねません。

ゆるやかな場所

この日、来られた久米島町教育委員の方々にも、

ホタル館とホタルの会の取り組みを通してそれらの重要性を説明しました。

秋風の心地よい風に揺れる鮮やかな花サクラは、

木漏れ日のあたるホタル館を、今日からやさしく彩ってくれています。ニコニコ

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この島の未来がこの花の美しい未来と重なることを願いながら

沖縄県民からの助成金で購入したこの花を、大切に大切に育てたいと思っています。ハート

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