2011年10月06日

東日本大震災ボランティア学生との交流会

末っ子のランドセルから、はみ出ていた作文用紙には、

夏の終わりにホタル館で行った、東日本大震災でボランティア活動をしている

宮城教育大学の学生たちとの交流会の様子と、

息子にとっては、初めて感じた心模様が、素直に綴られていました。

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その作文を目にして、過ぎてしまったあの日の出会いが、

息子だけでなく、ホタレンジャーの子どもたちにとって、間違いなく、

豊かな感性を育む大切な一日になったことを、確信できました。

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それと同時に、癒えない悲しみに包まれた北の大地から、気持ち一つで

遠く離れた、この、小さな南の島の小さな施設、

久米島ホタル館まで来てくれた、宮城教育大学のS准教授や

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6人の学生たちへの、感謝の気持ちと、その絆をつないでくれる

久米島ホタル館の館長への尊敬の想いが、再び、胸いっぱいに広がってきました。

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久米島ホタル館での2泊3日、東北から来てくれた、宮城教育大学の学生達に、

私達やホタレンジャーの子どもたちで開いた、ささやかな交流会には、

久米島博物館の山城班長が、歓迎のあいさつをしてくれました。

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あいにく、ホタルの会の会長は、沖縄本島への出張のため、

参加できなかったのですが、ホタレンジャーの子どもたちが披露した

キクザトサワヘビの人形劇や、山城班長の温かな歓迎の言葉に、

遥々遠くから来られた、S准教授や学生たちは、本当に喜んでくれました。

東日本大震災ボランティア学生との交流会

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宮城教育大学の実習研修を目的とした今回の久米島への小旅行を、

双方向の想いを交わせるような旅に出来ないかと、ホタル館の館長と私は、

事前に何度も電話やメールで、S教授と連絡を取り合い、

とにかく出来る事をやってみようという気持ちで、実現した交流会でした。

東日本大震災ボランティア学生との交流会

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東日本大震災で、現場に遭遇し、

ボランティア活動を行っている生々しい体験を持った大学生や、

その学生達を率いて、防災教育を行っているS准教授の話を聞くことで、

テレビや新聞でしか知ることのない、漠然とした震災や津波の遭遇に対する備えや、

心構えに、足りない何かを、得る事が出来るのではないかという期待は、

良い意味で見事に裏切られました。

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子どもたちの流した涙の反応は、きっと様々な感情が入り混じっていたことでしょう。

それでも、その中には、人として、一番大切な、心と心が触れ合う時の

”共感”と、いう純粋で尊い想いの芽生えを、確かに感じる事が出来ました。

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『地震が起きた時、アパートで料理を作っていたお姉さんが、ガスを消した後、

揺れがひどくて、なんにもできずに床に這いつくばっていた話を聞いて、

ぼくは、とっても怖くなって、泣きました。

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ホタル館の壁に貼ってあった

家とか車が、めちゃくちゃに壊れた写真も、怖かったし、

久米島でこんなことが起きたらどうしようと思って、

なんだかとっても不安な気持ちになったけど、

お兄さんやお姉さんたちが、泣きながら、

とっても真剣に話をしてくれているから、

ぼくは、絶対ちゃんと話を聞こうと思いました。

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そして、まわりを見ると、みんなが泣いていました。

いつもは、絶対泣かない人が、泣いていました。

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あんまり、泣くといけないと思って、

ぼくは、みんなが楽しくなるドッジボールをやろうと思いつきました。

すると、お兄さんもお姉さんも、”やろう、やろう”と言って

みんなで、やりました、とても楽しかったです。』

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夜は、参加してくれたお母さんや、地域の方も手伝ってくれて

鍋いっぱいのシブイとソーキの汁(冬瓜と豚の煮込み汁)をみんなで食べました。

ボビーさんも新鮮なミーバイをたくさん釣ってきてくれました。

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その後、ホタル館の森に行って、沢山のオキナワスジボタルの光を見てもらいました。

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今回の交流の切っ掛けになったのは、宮城教育大学が、震災後の復興ボランティアで、

避難所生活をされている方々のために開いた、ホタル観賞会の講師として、

久米島ホタル館の館長を招いてくれた事が始まりでした。

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そのゲンジボタルとは、違った南の島の小さなホタルたちが、

若い学生達に、何かしらの力を与えてくれる事を願いながら、私や館長は、

いつも以上に一生懸命案内をしました。

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そして、このホタル館を流れる浦地川で、今年初めて、

クメジマボタルの観察会を行う事が出来た、様々ないきさつを話しました。

正直、久米島での12年間の生活は、順風満帆という訳にはいかず、

その原因の発端を、何かに付け、私自身の性格にあると責められる度に

自信を失い、意気消沈しては、家族や、地域の方々、

そして、久米島ホタル館を訪れて下さった沢山のお客様達に励まされて

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支えられているからこそ、頑張っていけるような小心者の私にとって、

今回の交流会で出会った、被災した女子学生の存在は、本当に大きなものでした。

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娘や息子と言ってもおかしくない年頃の大学生の皆さんに、

私たちの会が出来ることは、心づくしの食事を提供する事や

穏やかな南の海のサンゴや魚達を見る事が出来るタイドプールや、

静かな森や川の自然を案内する事でした。

東日本大震災ボランティア学生との交流会

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それが、少しでも安らぎの時間になってくれればという想いでした。

車の中で交わす会話は、おしゃれでかわいい普通の女の子だけど、

この子の中には、私には到底追いつけない、想像を絶するほど大きな試練を

乗り越えようとしている怒りにも似た、凄まじく強い決意を感じました。

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それは、名も知らない、合った事もない、

本当に多くの人々の命の肩代わりをしようという激しい決意。

生き残った人々の心に、不意に手渡された沢山の人々の命の重み・・・・。

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まだ、社会の痛みに耐えるには、悲惨な現実に向き合うには、

切なくなるくらい、華奢で、無垢な彼女の姿の向こう側には、

3月11日以降の全てが変わった、私たちの国の時代の変化を、

想っていた以上の激しさで、突きつけられた事に気が付きました。

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実践研修を終えて、今は、大学に戻った学生たちや、S准教授達にとっても、

あの日の子どもたちとの交流が、傷ついた心の痛みに耐えている日々の中で、

少しだけでも明るい時間になってくれていたと、信じています。

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そして、今も、そしてこれからも、時代を生き抜くために必死で、

がんばって居られる被災者の皆さんの心に寄り添う事が出来るのは、

私が暮らす、この島に僅かに残る自然と、そこに生息する多様な生きものたちや、

その自然を未来に引き継ごうと考える島の人々の暮らしを守るための

以前にも増した取り組みを、積み重ねていく覚悟でしかないと感じました。

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