2006年08月11日
トラップ!(罠)
夏が到来すると、久米島の自然度の高い森や林の中に
ストッキングネットのクワガタムシトラップが、たくさんぶら下げられていました。
去年も今年も、一ヵ所に約20ほどのトラップを、数カ所にわたって確認。
仕掛けた本人に回収を呼びかけ、撤去してもらいました。
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ストッキングネットのクワガタムシトラップが、たくさんぶら下げられていました。
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仕掛けられたトラップには、大小様々な甲虫や蛾がたくさん集まって来ます。
仕掛けた目的以外の昆虫のほとんどは、
引き寄せられたストッキングネットに絡まれば、そのまま息絶えます。
何とかふりほどいて逃げることができても、隠れる場所の少ない生息環境に
おびき寄せられただけなので、漁夫の利の捕食者や、
にわか販売業者にも狙われやすくなります。
もちろん、価値無しと判断された昆虫は道路の周辺に捨てられます。
トラップは、道路からすぐ近くの木に仕掛けられることがほとんどです。
理由は、ハブに遭遇するリスクが少ないことと、
車を利用しての高回収能率と逃走目的のためです。
それにより、捕食者も含め引き寄せられた生きものたちが、
車に轢かれる頻度が半端ではありません。
一夏に仕掛けられるたくさんのトラップ、
トラップに引き寄せられる昆虫達の一生はここで終わってしまう可能性があります。
中には、繁殖できずに、その数を減らす昆虫さえいるのではないかと、心配になります。
商売人のトラップを軽蔑するように
昆虫マニアだと豪語する人の中には、大きさだけで価値判断し、目的以外の生きものを、
捕獲していかないことに、美徳を感じていますが、その行為自体が、
生きものそのものを、ないがしろにしていることには、気づいていません。
トラップとは、罠のことです。
罠の種類や仕掛け方、その目的にもよりますが、
罠を仕掛けることで、生きものたちの世界にどういう影響が及ぶのかということ
その罠によって、安易に手に入れた生きものたちのその大切な小さな命を、
自然からの宝物として、本当に子ども達に伝えることができるのかということ
今一度、幻想ではない現実を、環境を考える方々にしっかりと見据えてほしいのです。
観察会の森で、子ども達と一緒にカブトムシの好きな木を蹴り上げて、
捕まえたクメジマカブトムシは、吹き出してしまうくらい、小さかったのだけれど、
この子達にとっては、一生に一度の大切な、大切な想いでのカブトムシとなりました。
この島は、意外かもしれませんが、恵まれた自然環境は、わずかしか残されていません。
けれども、その自然を、むさぼるのではない方法で、
次の世代へと伝えてゆかなくてはいけないと、深く考え行動しているのです。
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仕掛けた目的以外の昆虫のほとんどは、
引き寄せられたストッキングネットに絡まれば、そのまま息絶えます。
何とかふりほどいて逃げることができても、隠れる場所の少ない生息環境に
おびき寄せられただけなので、漁夫の利の捕食者や、
にわか販売業者にも狙われやすくなります。
もちろん、価値無しと判断された昆虫は道路の周辺に捨てられます。
トラップは、道路からすぐ近くの木に仕掛けられることがほとんどです。
理由は、ハブに遭遇するリスクが少ないことと、
車を利用しての高回収能率と逃走目的のためです。
それにより、捕食者も含め引き寄せられた生きものたちが、
車に轢かれる頻度が半端ではありません。
一夏に仕掛けられるたくさんのトラップ、
トラップに引き寄せられる昆虫達の一生はここで終わってしまう可能性があります。
中には、繁殖できずに、その数を減らす昆虫さえいるのではないかと、心配になります。
商売人のトラップを軽蔑するように
昆虫マニアだと豪語する人の中には、大きさだけで価値判断し、目的以外の生きものを、
捕獲していかないことに、美徳を感じていますが、その行為自体が、
生きものそのものを、ないがしろにしていることには、気づいていません。
トラップとは、罠のことです。
罠の種類や仕掛け方、その目的にもよりますが、
罠を仕掛けることで、生きものたちの世界にどういう影響が及ぶのかということ
その罠によって、安易に手に入れた生きものたちのその大切な小さな命を、
自然からの宝物として、本当に子ども達に伝えることができるのかということ
今一度、幻想ではない現実を、環境を考える方々にしっかりと見据えてほしいのです。
観察会の森で、子ども達と一緒にカブトムシの好きな木を蹴り上げて、
捕まえたクメジマカブトムシは、吹き出してしまうくらい、小さかったのだけれど、
この子達にとっては、一生に一度の大切な、大切な想いでのカブトムシとなりました。
この島は、意外かもしれませんが、恵まれた自然環境は、わずかしか残されていません。
けれども、その自然を、むさぼるのではない方法で、
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Posted by satou-n at 14:24│Comments(3)
│環境について
この記事へのコメント
やっぱり林道にはトラップが沢山しかけてありましたか。実は、久米島でのクワガタ採集の記事を月刊むしで見かけて、危険だなと感じていました。簡単にしかも大量に立派なクワガタが採集できるとなればだれしも行ってとりたくなるでしょう。採集熱をかきたてるような文章には本当に頭が痛くなります。トラップに昆虫を集めてしまうことの弊害は想像以上に大きいものだと思います。特に久米島のように林道のそばに仕掛けられる場合は問題が大きいでしょう。マスコミなどを通して、トラップ採集の弊害を伝えていく必要があります。
Posted by 倉西良一 at 2006年08月11日 15:05
1990年代後半からクワガタムシ、カブトムシの採集熱が異常になり、ここ数年極めて危ない状況が続いています。
朽ち木をなぎ倒し、周辺の土を掘り起こす。
うろを破壊して、中のものを全て持ち去るなど、異常な採集で幼虫の棲む環境と、生息環境自体が破壊されていきます。
成虫に至っては、幹から樹冠へ、さらに10m近くの高さへと、巨大なバナナトラップを仕掛けるなど、どんどんエスカレートしています。採集は8mもある網を使ってすくって、何十ヵ所ものトラップを一晩中かかって、何度も採集するという念の入れ方です。
10年ほど前と比べて、数だけではなく、大きなクワガタムシやカブトムシは、非常に少なくなりました。
年々エスカレートするトラップ採集によって、絶滅の懸念はぬぐい去ることができません。
心から残念に思うのは、虫好きであるはずの人が、その行為の矛盾に気づかないこと、自分しか見えていないことの愚かさを今一度、直視してほしいのです。
倉西さん、コメントありがとうございました。
気になる情報がありましたら、ぜひご連絡下さい。
朽ち木をなぎ倒し、周辺の土を掘り起こす。
うろを破壊して、中のものを全て持ち去るなど、異常な採集で幼虫の棲む環境と、生息環境自体が破壊されていきます。
成虫に至っては、幹から樹冠へ、さらに10m近くの高さへと、巨大なバナナトラップを仕掛けるなど、どんどんエスカレートしています。採集は8mもある網を使ってすくって、何十ヵ所ものトラップを一晩中かかって、何度も採集するという念の入れ方です。
10年ほど前と比べて、数だけではなく、大きなクワガタムシやカブトムシは、非常に少なくなりました。
年々エスカレートするトラップ採集によって、絶滅の懸念はぬぐい去ることができません。
心から残念に思うのは、虫好きであるはずの人が、その行為の矛盾に気づかないこと、自分しか見えていないことの愚かさを今一度、直視してほしいのです。
倉西さん、コメントありがとうございました。
気になる情報がありましたら、ぜひご連絡下さい。
Posted by satou-n@ホタルの会 at 2006年08月11日 16:38
そうかーカブトムシトラップのとこで死ぬ虫多いのかー
Posted by カブ吉 at 2019年09月14日 11:02
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