これな~んだ!

satou-n

2015年05月22日 22:27

これは、一体、何でしょうか?

ヒントは、土の中から現れようとしている意外な生きもの!



実は、館長が、別の生きものの巣穴の写真を撮ろうとしているときに、

何やらゆらゆら動くものがいたので、最初は"シャクガの幼虫かな?"と,思ったそうです。





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この土の中から出てこようとしている生きものの正体は、

なんと、ガガンボ!



と言っても解らない方は「蚊のでっかいやつ」に、心当たりはありませんか?

ガガンボの姿は、まさしく、蚊の姿に似ていて、それを大きくしたような印象です。

漢字でもガガンボは、”大蚊”と書きます。

しかし、ガガンボは、蚊と違って、吸血昆虫ではないため、人への被害はありません。

ガガンボは、世界中に分布する昆虫であり、日本でもかなりの数の種類があります。

飛び方はゆっくりなので、子どもでも容易に捕獲することができますが、

「つかまえた~い」という意欲はあまり持たれません。



土の中で幼虫時代を過ごすガガンボは、根・腐植物や腐死がい、朽木などを食べて成長し、

繁殖のために成虫へと変身し、中には餌を食べずに卵を産んで一生を終える種類がいます。

その幼虫時代は、土の中で過ごしていて、羽化するときにゆらゆらと・・・地上に

上半身を突き出すのだということが良くわかる瞬間の写真です。

いままでは、何となく想像していましたが、

この写真は、その想像の確証になる、すごい瞬間だと思ったのです。



成虫になってからは、エサを食べないため、数日間しか生きないという昆虫は、

この、ガガンボだけでなく、ホタルたちも含め、儚いカゲロウのような成虫時代・・・

その一生を、「かわいそう」と表現する方も居られますが、

私は、こうしたサイクルで、生き残り続けてきた昆虫たちのシンプルなライフスタイルに

地球の自然環境を生き抜いてきた、小さな生きもの達の、潔い美しさと、

しなやかで、強かな、不思議な魅力を感じます。

そして、小さな生きもの達が、土の中から飛び出してくる姿から、

大地は、植物だけではなく、沢山の生きもの達が育まれる

大切な場所だという事も改めて教えてもらえます。



ガガンボは、日本各地で様々な地方名があるそうです。

カトンボ、アシナガトンボ、カゲロウ、ショウジハリなど、地域の呼び名は、

その生きものと、人とが、関わり遊んだやさしさの名残なのでしょうか。

小さな久米島の小さな自然は、

大きな地球の素晴らしさと、人の営みの心の豊かさを教えてくれるのです。





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