暖かな沖縄の島々に、『秋本番です。』と、教えてくれるのは、
“ミーニシ”と呼ばれている、大陸から吹いてくる季節風です。
でも、私には『いよいよ冬の訪れです。』と告げているように体感的には寒く感じます。
そして、その風に乗って、この南の小さな島に大陸からの小さな訪問者、
赤とんぼのオナガアカネが、今年も、ついにやってきました。
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風が吹くとたくさん飛ぶ沖縄で有名なトンボに、
ウスバキトンボがいます。
本土では盆とんぼ、精霊とんぼ等の方言で呼ばれているトンボですが、
沖縄ではカジフキダーマー(風吹き玉)と呼ばれ、
カジフキマーレー(カジフキマーゼー)など地域で呼び方はいろいろありますが、
南風が吹いたり、低気圧や台風などが接近したときに、たくさん飛来して群れ飛び、
風が吹かなくなって、気が付くと、すっかりいなくなるトンボとして有名です。
沖縄では、厳寒期の1,2月のわずかな時期を除いて、ほぼ年中見られるトンボです。
昔は、トンボをいろいろ区別して、面白い表現をした方言が、多かったと思うのですが、
年配の方が今でも使う、沖縄方言(うちなーぐち)のトンボ一般の呼称、
アーケージュー(とんぼの古名であきず、あきつ、秋津島で大和国、日本国を指す言葉)も
世代で受け継がれないまま、次第に使われなくなっている気がします。
今では赤色をしたトンボ(アカマーレー)は、すべて赤とんぼと呼んで済ませていると思いますが、
沖縄の赤とんぼの代表、タイリクショウジョウトンボのオス
狭い意味で、アカネ属のトンボ(最近ではアカトンボ属とも言う)を赤とんぼと呼び、
沖縄・久米島には、そのアカネ属のトンボは生息していません。
ところが、この“ミーニシ”に乗って、(まれに、台風通過時の反時計回りの風で)
大陸から飛来する赤とんぼが、数種類知られています。
今年は、“ミーニシ”が、今月15日からようやく吹き始め
一足先に到着したサシバの甲高い鳴き声を背景に
ホタル館のビオトープには、オナガアカネ(尾長茜)が現れはじめました。
メスの産卵弁が長いので、尾長と呼ばれているオナガアカネは、
中国東北部からウスリー、アムールにかけて生息する北方のトンボで、
南国沖縄・久米島に毎年、いつもお忍びで飛来する常連客です。
でも、風任せのその後は、どこへ旅立つのか?
おそらく、オナガアカネ自身も知らないのかもしれません。
ホタル館のビオトープは、赤とんぼにとっても、居心地の良い場所なのでしょう。
サガリバナやサキシマフヨウなど枝の先に、安心したように一日中止まっています。
そして、ユスリカなどの小さな昆虫をさかんに食べています。
その他にも、ウミアカトンボ(海赤蜻蛉)と言う、ウスバキトンボとよく似た小型のトンボも、
ビオトープに飛来していました。こちらのトンボは、住まいは南方、台湾から南、ニューギニアから
東南アジア、インド、アフリカ東部までの広い範囲に生息しています。
最近では、宮古島や南大東島にも住み着いているらしいのですが、
八重山から中国沿岸を北上した台風15号の風に乗って、やってきたのでしょうか。
それとも、以前の台風で飛来した子孫が無事に羽化したのかもしれません。
これら2種類とも今年になって初めての確認です。
さらに、「マーキングシーズン到来ですよ!」とでも、言いたげに
林間を、ひらひらと、アサギマダラが飛んでいます。
こちらも、サシバとともに飛来したのですね!
ホタル館にやってくる、子ども達が手にする網は、
そろそろエビを捕るための川用の網から、
草地用の補虫網に、変わっていきそうです。
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