2013年08月19日

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

「なんだ~、これは、真っ白じゃないかぁ~!!」びっくり!

海の生きもの観察会で訪れた浅瀬の海の、

マイクロアトールとして有名なたくさんのハマサンゴが広がる

イノーのサンゴのほぼ全てに、なんと、白化現象が見られました!ガ-ン

館長の驚きの声に、魚を追っかけていた子ども達は、「これって、何?」と、

いぶかしそうに近寄ってきます。

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久米島ホタル館の指導を受けながら毎年続けてきた

久米島ホタルの会の夏の観察プログラムは、

今年からは、「NPOホタルとサンゴの島から」のガイドプログラムとして行なっています。

コンセプトは、島の森・川・海に繋がる生きもの達とその環境!

そのため、ホタルの会では、サンゴを取り巻く干潟・イノーの観察会は欠かせません。

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

夏休みも終盤を迎えたこの日、ホタレンジャー調査を兼ねたイノー観察会で目にしたサンゴは、

とても痛々しい姿で、地球全体が、間違いなく高温化していることを

私たちに訴えているようでした・・・・。

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

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今年、気象庁によると、日本列島に猛暑をもたらしている太平洋高気圧の影響で、沖縄周辺の

海面水温が上昇し、1998年以来のサンゴの「白化現象」が懸念されているというニュースを

NHKの報道で目にし、観察会の度に白化が進む小さなサンゴがとても気になっていましたが、

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

ホタレンジャーの子どもたちと一緒に、

モニタリングを兼ねて観察してきたハマサンゴの大群落が

全て真っ白に変貌している痛々しい姿を、透き通ってきれいな海の水の中で目にすると、

なんだか、途方も無く大きな不安が圧し掛かってくるような息苦しさを感じました。

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象
    ミドリイシの一種

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象
    シコロサンゴの一種

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象
    ミドリイシの一種

遠くの沖では、観光客を乗せた小型船が、

明るい日差しの沖縄の青い海を満喫するように波間を走っています。

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

”夏の沖縄は、明るい日差しと青い海、色とりどりの美しいサンゴや魚、

それらを取り巻く様々な生きものたちが、力強い命の煌めきで、

私たちに楽しい時間を、生きる喜びを、与えてくれる、教えてくれる。”

沖縄で生まれ育った私たちは、そんな原風景を、

無意識に心に沁みこませ生きている気がします。

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

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そのアイディンティティ―を担う大切な沖縄の海が、

表面上は、変わる事の無い煌めく青い海の中で、

刻一刻と、陸域からの大量の土壌流出や生活排水などによる水質汚染、海洋投棄ゴミ、

無謀ともいえる海産資源の大量収奪、最近は中国漁船まで久米島近海に出没違法操業、

近年加速する気候変動、異常気象による大干ばつと集中豪雨、

高温温暖化などの影響が重なり、命溢れる地球の力が、

確実に地球上から失われつつある状況を、この白いサンゴは激しく訴えています。

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

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涙と塩水で、曇りそうになった箱メガネを抱えている私に、

「ねえ、ここにきれいな傘が見えるよ、来て、早く来て。」と息子が手招きします。

よく見ると、白化したサンゴの横に、健気な赤や青、黄色の傘を広げるイバラカンザシの姿や

鮮やかな紫色の外套膜をしたヒメジャコ貝、岩の隙間にもぐりこんでいるナガウニ類、

引き潮で取り残されたイノーに集まる沢山の熱帯魚の赤ちゃんや、かに・えび、

その姿に喚起する子ども達の姿に、

微力な私は、抱えきれない勇気と、生きる希望を受け取るのです。

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

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久米島ではハマサンゴが大規模白化現象久米島ではハマサンゴが大規模白化現象
   ウデフリクモヒトデ           ソデカラッパ

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

この島の海は、この島に住んでいる人々の関わり方で守る事ができます。

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象
   シマウミヘビが高水温で?死んでいました。

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

これほど大きなダメージを癒すには、ともすれば免罪符となり得てしまう

ベチバー頼りのグリーンベルト対策や、サンゴの移植だけに頼るのではなく、

多種多様な人々の英知を結集し、複合的に生活産業排水や赤土流出防止への

真剣な対策と努力・協力そして継続が、必要不可欠なのです。

久米島ではハマサンゴが大規模白化現象

今直ぐにでも、劇的に改善できる術を、私は正直、知りません。

それでも、沖縄の海を、自然を、郷土を愛しむ多くの人と寄り添う心は、

いつでも、前向きに、美しい海を、再び夢見る事を、あきらめたくはないのです!

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