2011年12月16日

冬の渡り鳥・馴染の珍客

”ガァ~、ガァガァガァ~♪”と、美声とは言い難い鳴き声の鳥が、

毎冬、久米島ホタル館を訪れるようになっています。

それは、冬の渡り鳥で、島ではお馴染みの、アオサギ君です。(勝手にオス扱いベー

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観光客や子ども達が、島で見かけた珍しそうな鳥について

「この鳥は、この島だけに居るのですか?」と、聞かれる事が良く在ります。

残念ながら、ヤンバルクイナの様に、久米島だけに生息しているという鳥は、いません。

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しかし、国の天然記念物になっているカラスバトや、

大岳小学校で良く見かける全身がきれいな緑色のリュウキュウズアカアオバト

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ファンの多いフクロウの、リュウキュウアオバズクやリュウキュウコノハズク。

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とっても綺麗な声で囀るイソヒヨドリや、リュウキュウメジロ、ウグイス達が、

久米島の自然の森や川、集落の近くで、見られるという風景の素晴らしさは、

本当に尊い価値の在るものだと想います。

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その風景に加え、季節ごとに、猛禽類のアカハラダカやサシバ、チョウゲンボウ、ツミ

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久米島は、年中見られる留鳥(留まっている鳥)は、20種ほどですが、

季節ごとの渡り鳥は、その10倍の約200種が、記録されています。

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久米島ホタル館では、肌寒い季節になると、見かけるようになる代表が、

ツッピ~ィの鳴き声のサシバと、大きな口ばしと翼を持つ、このアオサギなのです。

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先日保護したハイタカや、アカハラダカ、小さなハンターのシモアカモズ、

かわいらしいリュウキュウアカショウビンやリュウキュウサンコウチョウ、

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キビタキやジョウビタキ、エゾビタキ、キセキレイに、ツメナガセキレイなど

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ここ数年、見られるようになったナベヅルやカナダヅル・クロヅル

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ヒシクイやコハクチョウもいましたね。

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そして、今でも強く印象に残っている、オオタカの若鳥も、この小さな島で、出会えました。

渡り鳥とは、その場所の渡来の時期によって夏鳥、冬鳥、旅鳥に区分します。

例えば、夏鳥は、春に渡ってきて繁殖し、秋には、南方に渡去するツバメや

サンコウチョウのような鳥の事で、冬鳥は、ツルやハクチョウのように秋に渡ってきて

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越冬する鳥の事、旅鳥は、春と秋の一時期に、日本を通過していく鳥の事ですが、

その区分は、厳密ではなく、久米島や宮古、石垣、西表では、冬鳥のサシバが、

九州以北になると、夏鳥になるというように、どの地域を基準にするかで、

夏鳥か、冬鳥かという区分はいくらでも変わってくるのです。

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私たち人間が、飛行機や船を利用しなければ、移動する事が出来ない遠くの国や地域に

こんなに小さな生きもの達が、広い広い海を越えてやってくる事を想像する度に

”なんで、こんなに大変な事を、渡り鳥はしなくちゃいけないのかしら?

どうして、同じ場所で棲み続ける事が出来ないのかしら?”と、

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   マガン

以前の私は、とても単純な疑問を抱えていましたが、

久米島という小さな島で暮らすようになってから、

この渡り鳥たちの命をつないでいる小さな昆虫や、花や実をつける植物が、

季節や気候との関わりで、多くなったり少なくなるという現象を目の当たりにすることで、

生きもの達が、地球上を対象に枯渇する資源を上手に利用する手段として、

賢く身に付けた、驚くべきメカニズムだという事を知りました。

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その事に気づいてからは、海に浮かぶ小さな島々が、大陸と大陸をつなぐ、

中継地として、とても大切な役割をしている事や、その小さな島々に、

食料となる昆虫や爬虫類、植物、繁殖や身を隠すための森や湿原など、

多種多様な自然環境が、失われてしまう事で、地球を巡りながら辿り着く生きもの達の

命をつなぎとめる事が出来ない連鎖の実態にも、理解できるようになりました。

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現在、久米島ホタル館の周辺に除草剤や農薬をまく事を、行政も協力して禁止しています。

そのため、バッタやトカゲが、ずいぶん増えてきました。

冬の渡り鳥たちは、そのホタル館に餌を求めてやってきます。

中でも賢い、アオサギ君は、夏の間にハッピーエコリュクスで釣り貯めて、

冷凍保存していたブルーギルやテラピアを、おねだりするために日参しています。

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餌が取れずに必死の想いで、ホタル館に辿り着いたアオサギでしたが、

最近は優雅に飛び回り、ずいぶん元気になりました。

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「居付いたりしないかなぁ?」と、いう不安は、嬉しい事に、何度も裏切られ、

温かな風が吹く頃には、きっと、仲間の元に、これまで通り飛び立っていくことでしょう

それまでは、もう少し、お付き合いしましょうね。おすまし

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