2008年12月18日
カンジンダムのリバーウォッチング
今日は、平成16年から毎年続いているカンジンダムでのリバーウォッチングの日です。
「おはようございま~す!」と、関係者の方々に声をかけると、
沖縄県の南部農林土木事務所の所長が、にこやかに挨拶を返してくださいました。
「懐かしいですねぇ~、私は、このリバーウォッチングを始めた当初に参加したんですよ。」
今年で、5回目を迎えたカンジンダムのリバーウォッチング、生きもの探しは、
主催を沖縄県から久米島町の教育委員会に、移行しましたが、
生きもの達の食物連鎖を利用することで、ダムの水を浄化する循環型システムを
地域で育み、子ども達の環境学習にも役立てるという趣旨を受け継ぎながら、続いています。



↑できるだけ多くの人に読んでいただこうとエントリーしています。
申し訳ないのですが、もし可能であれば2つともクリックして応援をお願いします!

「おはようございま~す!」と、関係者の方々に声をかけると、
沖縄県の南部農林土木事務所の所長が、にこやかに挨拶を返してくださいました。
「懐かしいですねぇ~、私は、このリバーウォッチングを始めた当初に参加したんですよ。」
今年で、5回目を迎えたカンジンダムのリバーウォッチング、生きもの探しは、
主催を沖縄県から久米島町の教育委員会に、移行しましたが、
生きもの達の食物連鎖を利用することで、ダムの水を浄化する循環型システムを
地域で育み、子ども達の環境学習にも役立てるという趣旨を受け継ぎながら、続いています。


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第1回目のリバーウォッチングでは、まっ赤なユスリカの幼虫(赤虫)が大発生していました。
その頃のカンジンダム湖では、湛水したばかりのダム湖にアオコも発生し、
できたばかりの浄化装置、棚田とホタル水路に大きな期待がかかりました。


翌年、その期待に見事に応えて、アオコの発生が治まり、なんと水路や棚田では、
植栽したサガリバナや水辺植物が芽生え、今度は、たくさんのヤゴ(トンボの幼虫)が
発生して、ユスリカの幼虫を食べ尽くしていたのです。


懐かしいとおっしゃっていた、南部農林土木事務所の所長の挨拶を聞きながら、
私自身も、あの頃のカンジンダムを、ふと想い出していました。


主催の教育委員会を代表して、教育長から元気のでる開催の挨拶を受けた後、
このカンジンダムを整備した沖縄県の南部農林土木事務所の係官から
カンジンダムの概要や目的についての説明がありました。


毎回、こうした挨拶や説明を聞くたびに、私は、直接的には農家の皆さんのために、
そして、広い意味では公共のためにも役立つようにと造られた農業用ダム施設に、
久米島ホタルの会という町民の活動団体が関わることで、
私たちの日々の生活から川へと流れ出る、汚れや耕土(赤土)を
できるだけ少なくする取り組みへの理解が広がると想っています。


そして、ダム湖に流れ込む生活排水や畑の肥料などの汚れを
ホタル水路や棚田に棲む様々な生きもの達が、
養分や栄養として吸収し、捕食し、身をもって浄化していく連鎖の姿を
私たち人間が、大人達が子ども達と一緒に何年もかけて創ってきた大切な人の輪に重ね、
ダム湖の棚田やホタル水路の生物多様性、その多様性が持つ浄化システムの素晴らしさを、
少しでも多くの人に知らせ、そのことを理解してもらいたいと、活動を続けています。
いわば、先人の知恵を引き継ぎながら、島の未来の環境を育成する働き手の再構築で
理想的な事業の実現に近づいているという想いも募ります。


このカンジンダムが、より良い状態になるためには、以前
カンジンダム・エピソード1に書いたように、この地域で暮らす人々の協力が不可欠です。
沖縄県では、毎回、数名の職員やアルバイトを、久米島まで派遣して、
このリバーウォッチングを行なう前の除草作業や
参加する島の子ども達の安全対策を行なってくれました。
それは、本当にありがたいことと、感謝していましたが、もし、可能であれば、
私達、ホタルの会では、その予算を、沖縄本島からではなく
できるだけ島の人々にも振り分けてほしいと、お願いしていました。


本来なら、このカンジンダムの水を利用する関わりのある多くの大人の方々が、
関心を寄せ、無償で協力をしてくれる事が、望ましいのですが、
残念な事に、こうした意識には、まだまだ島の多くの方々が、到達されていません。
そこで、日当を支払うことで、島の多くの人の関心を、少しでも呼び覚まそうと考えていたのです。
しかし、今年からは、その予算も無くなり、
沖縄県からは、実質的な関係者だけが参加することになりました。ちょっと、残念です。


さて、午前と午後に分けた、それぞれ約2時間のリバーウォッチングは、
久米島の6つの小学校の6年生を対象にしていますが、
安全管理のために参加していた南部農林土木事務所の大人の方々からも
「私も、入りた~い!」と思わず声がかかるほど、
子ども達は、毎回、楽しそうに参加しています。

リバーウォッチングは、そこに生息する生きもの達を捕まえて、
指標生物を調べるのですが、その過程には、水中に入ることで、五感を刺激し
生きものを捕まえる目的が、行動を促します。


そして、小さな生きもの達を、ソーティングする事で、普段は気にすることのない
命の気づきにつながり、その関係を紐解く事から、知的好奇心の種がまかれるのです。


「何か、動いているけど、これ、何だろう?」
「館長、これ、なぁにぃ。」と、
生きものを見つけた子ども達の声に応えるホタル館の館長は、大忙しです。
「どれ、どれ、ああ、これは、コカゲロウの一種。こちらは、シナコガシラミズムシだよ!」
「すごい、これはトビイロゲンゴロウだ!え~、タウナギも採れたの!」


レッドデータブック(RDB)で掲載されている種類が、少しずつ増えてきました。

タウナギ(絶滅危惧種ⅠB類)もそうですが、今年はなんと、ムチカワニナも捕れました。
現場では、スグカワニナと紹介していた大型のカワニナです。


実は、沖縄県のRDBでは、「スグカワニナの変異の可能性もあって分類学的に課題があり」と
書かれていて、情報不足扱いになっており、沖縄島北部と八重山の2河川でしか見つかっていない
個体数の極めて少ない、発見が稀な種類ということです。
環境省のRDBでは、絶滅危惧Ⅰ類に掲載されています。
久米島では、スグカワニナ(沖縄県RDBは絶滅危惧ⅠB類、環境省RDBは絶滅危惧Ⅰ類)同様、
水辺の生きものの貴重な発見になりました。

こうした貝の仲間は、泥の中の汚れ(水草などの腐植物や有機物)をたくさん食べて育つそうです。
その他に、久米島でここ数年急激に広がっている外来種のタイワンシジミも見つかりました。
この貝は、卵胎生なので、シジミの砂出しや洗浄時に親貝(雌雄同体)が稚貝を吐き出し、
生活排水の中に混じって、自然河川に放出されてしまうというのです。
県内では、台湾や中国からの輸入物のシジミの取扱量が増えてきた1990年半ば以降、
急激に生息分布地が広がり、ついに2000年に入り、久米島各地に侵入し、
自然河川での分散は、水鳥の足などに付着した稚貝が移動した可能性もあると言うことです。

久米島ホタル館の館長は、こうした情報収集や保全活動には、絶対に、欠かす事が出来ません。
私たち大人は、子ども達に対する愛情から、
より良い環境で育むための努力を、誰しも惜しまないと想います。
しかし、未来を託す子ども達を、自然環境に触れさせようと望んでも、その促し方や
楽しみ方、もちろん、危険の回避については、
専門的で経験を積んだ島人やエキスパートがいなければ、容易ではありません。

私たち久米島ホタルの会が、こうした観察会に、子ども達を誘うことが出来るのは、
自然を愛し、自然を理解する事に真摯な久米島ホタルの会の会長や久米島ホタル館の館長が、
いつでも寄り添ってくれるからなのです。
その力強さに、感謝しながら、私たちホタルの会は、
いつでも子ども達と共に、笑顔を絶やさず、未来を夢見る事が出来るのです。



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その頃のカンジンダム湖では、湛水したばかりのダム湖にアオコも発生し、
できたばかりの浄化装置、棚田とホタル水路に大きな期待がかかりました。


翌年、その期待に見事に応えて、アオコの発生が治まり、なんと水路や棚田では、
植栽したサガリバナや水辺植物が芽生え、今度は、たくさんのヤゴ(トンボの幼虫)が
発生して、ユスリカの幼虫を食べ尽くしていたのです。


懐かしいとおっしゃっていた、南部農林土木事務所の所長の挨拶を聞きながら、
私自身も、あの頃のカンジンダムを、ふと想い出していました。


主催の教育委員会を代表して、教育長から元気のでる開催の挨拶を受けた後、
このカンジンダムを整備した沖縄県の南部農林土木事務所の係官から
カンジンダムの概要や目的についての説明がありました。


毎回、こうした挨拶や説明を聞くたびに、私は、直接的には農家の皆さんのために、
そして、広い意味では公共のためにも役立つようにと造られた農業用ダム施設に、
久米島ホタルの会という町民の活動団体が関わることで、
私たちの日々の生活から川へと流れ出る、汚れや耕土(赤土)を
できるだけ少なくする取り組みへの理解が広がると想っています。


そして、ダム湖に流れ込む生活排水や畑の肥料などの汚れを
ホタル水路や棚田に棲む様々な生きもの達が、
養分や栄養として吸収し、捕食し、身をもって浄化していく連鎖の姿を
私たち人間が、大人達が子ども達と一緒に何年もかけて創ってきた大切な人の輪に重ね、
ダム湖の棚田やホタル水路の生物多様性、その多様性が持つ浄化システムの素晴らしさを、
少しでも多くの人に知らせ、そのことを理解してもらいたいと、活動を続けています。
いわば、先人の知恵を引き継ぎながら、島の未来の環境を育成する働き手の再構築で
理想的な事業の実現に近づいているという想いも募ります。


このカンジンダムが、より良い状態になるためには、以前
カンジンダム・エピソード1に書いたように、この地域で暮らす人々の協力が不可欠です。
沖縄県では、毎回、数名の職員やアルバイトを、久米島まで派遣して、
このリバーウォッチングを行なう前の除草作業や
参加する島の子ども達の安全対策を行なってくれました。
それは、本当にありがたいことと、感謝していましたが、もし、可能であれば、
私達、ホタルの会では、その予算を、沖縄本島からではなく
できるだけ島の人々にも振り分けてほしいと、お願いしていました。


本来なら、このカンジンダムの水を利用する関わりのある多くの大人の方々が、
関心を寄せ、無償で協力をしてくれる事が、望ましいのですが、
残念な事に、こうした意識には、まだまだ島の多くの方々が、到達されていません。
そこで、日当を支払うことで、島の多くの人の関心を、少しでも呼び覚まそうと考えていたのです。
しかし、今年からは、その予算も無くなり、
沖縄県からは、実質的な関係者だけが参加することになりました。ちょっと、残念です。


さて、午前と午後に分けた、それぞれ約2時間のリバーウォッチングは、
久米島の6つの小学校の6年生を対象にしていますが、
安全管理のために参加していた南部農林土木事務所の大人の方々からも
「私も、入りた~い!」と思わず声がかかるほど、
子ども達は、毎回、楽しそうに参加しています。

リバーウォッチングは、そこに生息する生きもの達を捕まえて、
指標生物を調べるのですが、その過程には、水中に入ることで、五感を刺激し
生きものを捕まえる目的が、行動を促します。


そして、小さな生きもの達を、ソーティングする事で、普段は気にすることのない
命の気づきにつながり、その関係を紐解く事から、知的好奇心の種がまかれるのです。


「何か、動いているけど、これ、何だろう?」
「館長、これ、なぁにぃ。」と、
生きものを見つけた子ども達の声に応えるホタル館の館長は、大忙しです。
「どれ、どれ、ああ、これは、コカゲロウの一種。こちらは、シナコガシラミズムシだよ!」
「すごい、これはトビイロゲンゴロウだ!え~、タウナギも採れたの!」


レッドデータブック(RDB)で掲載されている種類が、少しずつ増えてきました。

タウナギ(絶滅危惧種ⅠB類)もそうですが、今年はなんと、ムチカワニナも捕れました。
現場では、スグカワニナと紹介していた大型のカワニナです。


実は、沖縄県のRDBでは、「スグカワニナの変異の可能性もあって分類学的に課題があり」と
書かれていて、情報不足扱いになっており、沖縄島北部と八重山の2河川でしか見つかっていない
個体数の極めて少ない、発見が稀な種類ということです。
環境省のRDBでは、絶滅危惧Ⅰ類に掲載されています。
久米島では、スグカワニナ(沖縄県RDBは絶滅危惧ⅠB類、環境省RDBは絶滅危惧Ⅰ類)同様、
水辺の生きものの貴重な発見になりました。

こうした貝の仲間は、泥の中の汚れ(水草などの腐植物や有機物)をたくさん食べて育つそうです。
その他に、久米島でここ数年急激に広がっている外来種のタイワンシジミも見つかりました。
この貝は、卵胎生なので、シジミの砂出しや洗浄時に親貝(雌雄同体)が稚貝を吐き出し、
生活排水の中に混じって、自然河川に放出されてしまうというのです。
県内では、台湾や中国からの輸入物のシジミの取扱量が増えてきた1990年半ば以降、
急激に生息分布地が広がり、ついに2000年に入り、久米島各地に侵入し、
自然河川での分散は、水鳥の足などに付着した稚貝が移動した可能性もあると言うことです。

久米島ホタル館の館長は、こうした情報収集や保全活動には、絶対に、欠かす事が出来ません。
私たち大人は、子ども達に対する愛情から、
より良い環境で育むための努力を、誰しも惜しまないと想います。
しかし、未来を託す子ども達を、自然環境に触れさせようと望んでも、その促し方や
楽しみ方、もちろん、危険の回避については、
専門的で経験を積んだ島人やエキスパートがいなければ、容易ではありません。

私たち久米島ホタルの会が、こうした観察会に、子ども達を誘うことが出来るのは、
自然を愛し、自然を理解する事に真摯な久米島ホタルの会の会長や久米島ホタル館の館長が、
いつでも寄り添ってくれるからなのです。
その力強さに、感謝しながら、私たちホタルの会は、
いつでも子ども達と共に、笑顔を絶やさず、未来を夢見る事が出来るのです。


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