2008年10月30日

アサギマダラのマーキング会

日中の暑さが、未だに続いていますが、

日暮れの早さや、虫の鳴く音に、秋という季節を感じます。

賑やかな夏が終わるこの季節に、寂しげなイメージを重ねる事もありますが、

冬支度をする生きもの達にとっての秋は、まだまだ活動的な季節なのです。

そして、この小さな南の島にも、アカハラダカやサシバなどの渡り鳥だけではなく、

旅をする蝶、アサギマダラが、やってくる時期になりました。

アサギマダラのマーキング会

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アサギマダラのマーキング会

久米島マラソンを明日に迎えた日の午前中、

久米島ホタルの会では、ホタレンジャーの子ども達や、久米島の小学生に

「アサギマダラのマーキング会」を呼びかけました。

「アサギマダラのマーキング会」とは、この季節に温かな南の島に海を越えてやってくる

アサギマダラという蝶々を捕まえて、その翅に場所と、捕獲者の印を付けて、

再び放すことを行う、誰にでも出来る自然調査活動です。

アサギマダラのマーキング会アサギマダラのマーキング会

この調査は、全国で行われているので、捕まえた蝶々の翅には、

他の場所で付けられた印がついているかもしれません。

その印を辿る事で、捕まえたアサギマダラが、どれだけの距離を移動したかが解るのです。

この海を渡ってきたアサギマダラが、多く見られるのは、食草のある、明るい林縁部のため、

だるま山の車道に沿った道路を歩きながら、蝶々を捕まえる事にしました。

アサギマダラのマーキング会アサギマダラのマーキング会
   アサギマダラ               リュウキュウアサギマダラ 
アサギマダラのマーキング会
    ツマムラサキマダラ

駐車場に集合した子どもたちの手に、虫取り網を手渡しながら、

「車の行き来に気をつけて、身体を鍛えましょう!」と、元気いっぱいの子ども達に声をかけます。

そうです、昆虫採集は、予想できない動きをする生きもの達を捕らえるために

瞬発力や集中力を駆使しながら、私たちの脳や身体を鍛える優れた活動なのです。

アサギマダラのマーキング会アサギマダラのマーキング会

ターゲットにした蝶々を捕まえるために闇雲に網を振り回す事も、

蝶々の行方を追うために一心不乱に走る事も、見失って捜し歩く事も、

そして再び蝶々を見つけて、次はどうして捉えようかと思案する事も、

こうした自然に向き合う一連の活動の全てが、日常には無い、貴重な体験となります。

アサギマダラのマーキング会

「捕まえたけど、これって、アサギマダラじゃないよねぇ。」

「そうだね、これは、オキナワカラスアゲハだけど、この蝶々の鱗粉、顕微鏡で見てみようか。」

「うん、見せて、見せて。」

「うわぁ、きれ~い。」 「ほんとだぁ、不思議~。」

アサギマダラのマーキング会アサギマダラのマーキング会

ホタル館の館長は、子ども達の捕まえてくるアサギマダラ以外の生きもの達も、

一つ一つ丁寧に説明しながら、その成果を褒めてくれます。

子ども達は、その温かな励ましをうけて、自然の生きもの達を大切に感じ、

その自然環境の世界を知る喜びに満ちてゆきます。

アサギマダラのマーキング会アサギマダラのマーキング会
   イシガケチョウ

アサギマダラのマーキング会アサギマダラのマーキング会
   タテハモドキ

アサギマダラのマーキング会アサギマダラのマーキング会
    オキナワモリバッタ              オキナワナナフシ

アサギマダラのマーキング会アサギマダラのマーキング会
   オオシマゼミ

「館長さん、これは、なあに。」 子ども達が、次々に網や手で捕らえた生きものを、

ホタル館の館長に、差し出す姿には、「知りたい。」という気持ちが溢れていて、

生きものを捕まえる体験だけを、目的にした楽しみだけではなく、

自然を理解する事が、自然を守る事につながるという

ホタルの会の呼びかけに応える確かさが存在していました。

アサギマダラのマーキング会アサギマダラのマーキング会
クメトカゲモドキ(ヤマシナトカゲモドキ:沖縄県の天然記念物、絶滅危惧種)が車にひかれて死んでいました。

この日、マークできたアサギマダラは、2匹だけでしたが、

参加してくれた子ども達は、大満足でした。

そして、翌日、参加してくださった保護者の方から、

「昨日は、楽しかったです。蝶々の翅にマークするなんて、大人の日常では考えられない事を、

体験できて、私は、子どもがいる事にとても感謝できました。」と言ってもらえました。

私は、自然環境に触れる事で、多くのことを、学ぶことが出来ると考えています。

人と人のつながりや、親子の絆にも、気づく事が出来ます。

そして、それは、同じように、多くの人々の心にあることに、最も喜びを感じているのです。

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    ハラビロカマキリとシンジュサンの幼虫

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