2007年09月17日

大型台風11号

久米島を直撃した台風が、吹き荒れたのは、

真夜中から明け方までの6時間くらいでしたが、

人的被害が無いことだけは、幸いだったと想います。

台風11号接近の直前、久米島は怪しげな夕日に包まれました。



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「アギジャビヨー!でーじやたん、(うわー!とっても大変だった)

こんなにウトゥルサイ(怖い)台風は、

平成2年の台風以来ヤタァサァー!」と言いながら、これまでにない台風の凄さを

「あと、20分、台風が続いていたら、僕の家は、吹っ飛んでいたよ。」

と、巡回していた役場の方が仰っていました。



もちろん、20分なんて、正確な意味はないのですが、

「とにかく、なんとか持ちこたえてくれたんだ」という安堵感が、本当に伝わってきました。

折れた電信柱や吹き飛ばされた民家、壊滅状態になった農作物、



閉じ込められた観光客に満足なサービスも出来ない観光地の状態、

数え上げてもきりが無いほど被害は深刻で、最悪の状況です。

海岸沿いの電信柱は、コンクリートや鉄の柱が折れ曲がり破損しています。

その様子から、「復旧の目途が立ちません。」と言っていた電力会社の言葉に

返す言葉もありません。本島からもたくさん応援の方々が来られているそうです。

徹夜の突貫工事で、本当に大変だったと思います。ありがとうございます。



私たち家族の住んでいる集落は、復旧が遅いためなのか

なぜだかそこだけが、まるで家など無いように真っ暗で、

一瞬、文明の世の中から忘れ去られたような心細い淋しさと

情けない疎外感さえ、感じてしまいました。

ガスは使えるのですが、水もでないため、本当に途方にくれていたのですが、

子ども達は、誕生日の残り物のろうそくを並べて、非日常にウキウキしています。

その姿と、「だれも怪我をしていないし、みんな無事で、よかったね!」



朝早くから、たった一人で、ホタル館という公共施設の管理に奔走していたお父さんの一言は、

いつものように、私を励ましてくれます。

もちろん、ホタル館の川にも、沢山の折れた大木や、飛んできたゴミが、散乱していました。

山の斜面は、土砂が崩れ落ちて滝のように水が流れています。



いつものことですが、手作業で泥だらけになりながら復旧させます。



昨夜から回復しない停電のために、15人ほど来られた入館者を

この日はとうとう受け入れることが出来ませんでした。ビオトープや施設周辺の作業だけでなく、

大切に育てているアクアリュームの生きものを停電の間、必死に生かすという使命もあります。

気を取り直して、直ぐに冷蔵庫の中身を、痛まないうちに調理して、

時折、取材のために上空を旋回するヘリコプターに、愛嬌で手を振りながら 

ホタル館の掃除を手伝ってくれた子どもたちと一緒に昼も夜も外で、食べました。



蒸し暑いなか、泥だらけで作業しているので、

服はドンドン汚れるのに、洗濯機が動かないので、洗うことさえ出来ません。

「おかぁさーん、トイレが流れなーい!」

「あちゃー、そうかー、トイレも水がいるんだぁー。」

運良く、風呂場に溜めていた水で流すことが出来ました。

夜は、蒸し暑いのに、窓を開けると蚊がやってくるので、風を通すことも出来ません。

蚊取り線香は、いつの間にか、コンセント付きの物ばかりになっていて、

電気がなければ使え無いことを、思い知ってしまいました。

同じ理由で、隣の家では、車の中で、夜を明かしたそうです。

たった数日のことですが、その凄まじさによって、電気や水道の恩恵と、

その恩恵を享受することを当然のように受け取る様になってしまった

体質に気付かされたような気がします。

日が落ちて、暗くなった野外では、小さなオキナワスジボタルたちが、

ポワン、ポワンと浮かんできます。



「お母さん、みてー!」息子に即されて空を見上げると、

台風の後の信じられないほど美しい星空です。

「こっち、こっち、寝転んでみて、ほら、あれが木星、その下に広がるのがサソリ座、

あの赤い星がサソリの心臓アンタレス・・・、その横がオレの星座、いて座の弓矢・・・。

天の川のずーと上を見ていくと、ほら夏の大三角、お母さん言える?

ワシ座のアルタイルと、こと座のベガ、彦星と織姫だよ。そして、はくちょう座の・・・」

いつの間にか、10歳の息子は、私の知らない夏の星座を、

あれほどたくさんある星空から見分けて、説明できるようになっていました。

たった、一日、電気や水道が止まっただけで、暮らしの機能がストップするような

システムの中でしか、生きる能力を身に着けていないとしたら、

この先の環境問題を解決するために、知恵を絞り

身体を動かすことは、本当に困難を極め、ストレスだけが募ることでしょう。

しかし、この日の子どもたちの、楽しそうな様子や意外なほどの知識は、

間違いなく、自然のなかで育まれた逞しさから生まれたものです。

彼らと共に、生きる時間は、僅かではありますが、出来る限り、

自然を守る仲間として、これからも一緒に楽しく過ごしてゆきたいと想いました。



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タグ :台風

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この記事へのコメント
台風対策お疲れさまでした。みなさまにお怪我が無くなによりです。
Posted by mino at 2007年09月18日 06:12
 「久米島では60メートルの強風が」と報道されていましたので心配していました。当時首里にいる娘も学校が休校になったとかで話をしました。
 暑い中でのあとかたづけは大変であると思います。12号も来ているようですが・・

 今年は台風の当たり年かもしれませんね。
Posted by けんちゃん at 2007年09月18日 09:46
台風の被害、お見舞い申し上げます。

風速62メートルとのニュースと、バスがひっくり返った写真を見て、

ほたる館は大丈夫かなと心配していました。

娘が沖縄本島に一人暮らし、そちらも心配でした。

台風後の沖縄の言葉が、しっかりと実感をもって伝わってきます。

ご家族みなさまのたくましい生活ぶりに、頼もしさを感じます。

こどもが生きる生命力に救われることは多々ありますね。

私も4歳のときに台風で何日間か、ライフラインが止まったことを、

今もありありと覚えていて、その体験は私の家族観の原点です。

星空とホタルの光、何よりの地球の宝物。

ありがとうございます(^O^)
Posted by KAORU at 2007年09月18日 10:43
mino さん、けんちゃん、kaoruさん、

コメントと、台風のお見舞い、ありがとうございます。

今回の台風は、本当に大変でしたが、その後も

12号の影響が今日も風の強い雨交じりの一日が続いています。

環境の異変は、台風を経験しているはずの、沖縄の私達にも驚異となって

しまいました。

農作物の被害を見ると、本当に胸が痛い想いです。
Posted by satou-n at 2007年09月18日 20:33
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